こんな坂を上る
こんな坂を上る
(ドルマバプチェを振り返るの図)

 

 

 

ガラタ橋で魚釣りをする人
ガラタ橋で魚釣りをする人

 

 

水道橋とオルハンの後ろ頭
水道橋とオルハンの後ろ頭

 

◎さらばトルコよ!

 ドルマバプチェを出る。そろそろお昼時なのと喉が渇いたので、タクシム広場に行くことにする。皆で、例の坂を徒歩でえっちらおっちら登る。途中、なんだか怪しげなデザインのポスターを見かける。多分日本のポスターを見た外国人も「なんだか怪しい」 と思うんだろう。坂の途中で疲れる。結局タクシーを捕まえて、タクシム広場に面するマルマラホテルに行く。なんだかお釣りを誤魔化されたような気がするがまあいい(本当は全然よくない!)

 マルマラホテルの入り口で、またしてもセキュリティチェックだ。我々の泊まっているホテルではこれがなかったが、このホテルが広場に面しているからだろうか? ホテル内の食事所を幾つか物色したあげく、一階の喫茶店に落ち着く。我々はサンドウィッチと紅茶を飲む。同行者は買い物をするとのことで、お茶だけ飲んで先に出てゆく。紅茶はフルーティーな味わいがしておいしかった。それほど甘くもなかったしね。

 さて、ホテルに帰ろう。昨日を同じ道のりをテコテコ歩いて帰る。部屋に着く。う〜ん、ずいぶん汗をかいてしまった。三十分位時間的余裕があったので、シャワーを浴びてすっきりする。さて、最終的な荷物の片づけだ。 バタバタバタ・・・ これでよし。荷物を廊下に出して、ロビーに行く。で、チェックアウトをする。午後二時まで一時間程あるので、そのままロビーでだれる。

 ぼーっと暇をつぶしている。余り暇なので、荷物の確認に戻ったりする。で、またロビーに戻る。ここは何故か中庭が日本庭園なので、そのミスマッチを眺める。その時、ハタと気づく。「絨毯、税金の件で、自分で持ち運びしなきゃいけないんだっけ?」  あわてて部屋まで戻る。丁度ポーターが荷物を集めていたときだったので、「ちょっと待ってね!」 と言って、その場で荷物を広げ、あわてて詰め直しにかかる。恥ずかしい。(^_^;)

 何とか荷物を詰め終えたら、時間が来た。ロビーに戻る。別な同行者がいたので、「今日はどうしてました?」 と聞いたら、九時に起きて、ホテルを十一時に出て、買い物をしていたらしい。う〜ん、ちょっと勿体ないなあ。

 オルハンが来る。これで彼ともお別れだ。色々言いたいこともあったが、ガイドとしてはよくやってくれたと思う。この後、また別な客を迎えに行くのだろうか? シーズン中は大変らしいが、頑張ってくれ。

 ホテルを出発し、車はガラタ橋を渡る。今日も魚釣りをする人が絶えない。窓からスレイマン・モスクが見える。水道橋の下を通り、海岸に出て、そのまま海岸沿いを進む。相変わらず海は綺麗だ。今日も海峡通過待ちの舟がごった返す。城壁を抜ける。これでイスタンブールとはおさらばかと思うと、ちょっと名残惜しい。

 空港に着く。荷物を預ける。オルハンに絨毯の税金の話を聞くと「めんどくさいからやらなくてもいいよ。あの会社儲けているから、消費税(15%)程度戻ってこなくても大丈夫ね。」 ときた。なるほど。ばっくれるのか。オルハン、いいやつだ。有り難う。こんなことなら預ける荷物に入れておけば良かったと、ちょっぴり後悔。名刺をもらって、彼とは別れる。今まで御苦労様。

 空港の中に入る。しばらく時間があるので、免税店をうろつき、酒やお菓子など土産を幾つか買う。トルコリラ・米ドルとも底を突くが、日本円でも買い物できたので、何とか土産は足りる。面白そうだったので、トルコを紹介するマルチリンガルCD-ROMも買った。何故かラクの小瓶付きである。茶店に入る。初日に「甘〜い!」 と思ったところだ。同じ物を頼む。さすがに慣れていたので、最初ほど甘く感じなかったが、まだ甘い。マルマラホテルの紅茶は、高級ホテルだけあって洗練された甘さだった。ここのはファーストフード的甘さである。よくわからなければ、行って飲むこと。壁に行方不明者のチラシが貼ってある。日本も含め、どこの国にもありがちなのかも知れないが、海外に行ったら注意しよう。

 やることが無くなったので、ベンチに座って暇をつぶす。ここはがらがらの関空と違って、常に人がごった返し手狭になっているので、今拡張工事をやっている。今度(それがあればね)来るときには、新しい施設になっているのだろう。行き交う人をぼーっとみる。トルコ人・ヨーロッパ系・日本人(どこかの団体客と一緒に帰ることになった)・アラブ系等々。人種や宗教など様々な人が行き交い、興味は尽きない。ターバンやチャドル・スカーフの付け方などそれぞれ好みや習慣の違いがあって、見ていて面白い。奥さんはトルコでスカーフの巻き方に凝っていたが(今はさっぱりである)、それも当然かも知れない。

 飛行機が行きのトランジットと同じく、一時間程遅れるみたいだ。暇だ。団体客の女の子が正体無く眠りこけている。危ないぞ! おい。ここは日本じゃないんだから。この子達、起きている間もぶすーっとしているようだった。つまらないならトルコに来るんじゃない! 日本から出ない、自分が好きな国に行けばいい。仕事じゃないんだから、嫌なところに行く必要もないだろう。

 ようやく、飛行機の搭乗メッセージが出たので、乗る。外で自分の荷物が積まれるかどうか確認した後、機内に入る。団体客は後ろの方でぎっちり詰められている。我々は前の方に座り(前と言っても翼の上辺りだが)、 ここは比較的空いていた。で、枕をゲットし、おもむろに鞄の中から、行きにゲットしておいた毛布を出す。

 さあ、離陸だ。さらば、トルコよ!


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